GEMs 概要

Gemini の GEMs / Spark / Opal を、業務アシスタントとして実装するための設計と運用。

30秒サマリ
  • GEMs = Gemini 上で作る「役割を持たせた」カスタムアシスタント
  • 3 兄弟:GEMs(じっくり作る)/ Spark(1 文で即席)/ Opal(ノーコードでアプリ化)
  • コードではなく、業務文書・翻訳・要約・下書き・FAQ 応対の自動化に向く
  • 共有可能。社内配布 = 個人 Tips のスケール化、が最大の価値
3 兄弟の関係図
                    ┌── Spark ──┐   1 文で即席、まず試す
                    │           │
  目的(業務) ──►│  GEMs     │   じっくり指示 + ナレッジ、共有可
                    │           │
                    └── Opal ───┘   複数ステップをノーコードでアプリ化

実運用は「Spark で試作 → GEMs に昇格して育てる → 複数ステップになったら Opal でアプリ化」の順に進化する。

セットアップ(最初の Gem を作る)
  1. gemini.google.com にログイン(個人 or Workspace)
  2. 左サイドバーの「Gems」→「新しい Gem」
  3. 名前 / 指示 / 参考ファイル を入力
  4. 右側プレビューで会話テスト → 保存
  5. 右上の共有アイコンから公開範囲を設定
Workspace アカウントは管理者が Gems 機能を有効化していないと見えない。個人アカウントで作って共有すると、社内配布時にドメイン制限に引っかかる。用途に合わせて最初にアカウントを選ぶこと。
良い Gem のシステム指示テンプレ

「役割 / 制約 / 出力形式 / 例」の 4 セクション構成にすると精度が跳ね上がる。

# 役割
あなたは弊社の議事録要約アシスタントです。営業会議の議事録を、
経営会議向けの 3 段落サマリに再構成することを専門とします。

# 制約
- 数字は原文のまま。捏造・丸めは禁止
- 発言者名は伏せ、意思決定と ToDo に焦点
- 未確定事項は「未確定」と明記

# 出力形式
1. 決定事項(箇条書き / 各 1 行)
2. ToDo(担当・期限つき箇条書き)
3. 経営への論点(3 行以内)

# 例
入力: 「... 田中:来月からA案でいきましょう。 ...」
出力:
1. 決定事項
   - A案での推進を決定
2. ToDo
   - 来月開始に向けた準備を進める(担当未定・期限未定)
3. 経営への論点
   - A案の投資規模と回収期間の妥当性
最初の30分ワークスルー(議事録要約 Gem を作る)
  1. 上のテンプレを流用して新規 Gem を作成
  2. 参考ファイルに「過去 3 回分の議事録」と「経営会議レポートの見本」を添付
  3. プレビューで実議事録を貼って要約させる
  4. 出力が想定と違う箇所を「制約」と「例」に追記して調整(3 往復くらいで整う)
  5. 社内で共有し、フィードバックを元に例をさらに増やす
上手くいかない時の 9 割は「例」が足りない。指示を長くするより、良い入出力ペアを 2〜3 個足す方が効く。
ナレッジファイルの選び方
  • 入れる:スタイルガイド / 用語集 / テンプレ / 過去の良い成果物 3〜5 件
  • 入れる:機密でない参照資料(製品仕様の公開版、社外向け FAQ)
  • 入れない:機密情報・個人情報・法務が承認していない資料
  • 入れない:巨大な PDF 数十本(精度がむしろ落ちる。要約版を作って入れる)
実務で使う 5 パターン
  • ① 英文メール → 日本語ビジネス調翻訳 + 返信案 3 パターン
  • ② 議事録 → 経営向けサマリ + ToDo 抽出
  • ③ 顧客問い合わせ → 過去 FAQ を参照した回答ドラフト
  • ④ 週報自動生成:Slack / メモを貼ると定型フォーマットで出力
  • ⑤ SQL 説明:クエリを貼ると意図・パフォーマンス懸念・改善案を出す
動かない時のデバッグ手順
  1. プレビューで最小入力(1 段落)を試す。それでもズレるなら指示側の問題
  2. 指示から「制約」を一時的に外して素の挙動を見る。制約が強すぎるケースが多い
  3. ナレッジファイルを 1 個ずつ外して、原因ファイルを特定
  4. 例(入出力ペア)を 1 組追加して再テスト
  5. それでもダメなら Gem を分割:1 Gem = 1 タスクの原則に戻す
運用のコツ(アンチパターン付き)
  • ○ 1 Gem = 1 目的。翻訳と要約を 1 個に詰め込まない
  • ○ 指示にバージョンをコメントで残す(`# v3 2026-05` など)
  • ○ 社内配布前に 3 人以上でテスト。用語のズレが必ず出る
  • × 機密資料を個人アカウントの Gem に添付 → データガバナンス違反
  • × 「なんでもやります」的な巨大 Gem → 精度が全項目で落ちる
チートシート
指示の推奨構成:役割 / 制約 / 出力形式 / 例
上限目安:       指示 2000 字 / ナレッジ 5 ファイル
共有範囲:       自分のみ / 特定ユーザ / ドメイン全体
改善サイクル:   例を足す > 制約を追加する > 指示を書き直す(この順で試す)
20分セットアップ手順
要約(非技術者向け)

自分専用 Gem を 20分で1つ作って共有します。

Gem 作成 → ナレッジ添付 → チーム共有まで。

チェックリスト(自動保存)
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次に何をすればよいか
  1. Gemini にログインし『Gems』を開く
  2. ナレッジに参考資料を添付(3〜5点)
  3. チームで使うリンクを共有